わたし日和

田舎暮らしの定年女子。認知症の母すーちゃんとの日々をつづります。

衣替え。

遅まきながらすーちゃんの簡単な衣替え。
長袖下着を半袖下着に交換しようとクローゼットから出してみるが・・・
なんだか全体がくすんでいるような。
後何年いままでの暮らしを続けていけるかわからないのに、こんなしみったれた下着はかわいそう。古い下着は全捨てして、気持ちよくすーちゃんに過ごしてもらいたい。



この件でふと思い出したことがある。
数年前、歌舞伎座の最前列で開演を待っていた時のこと。
隣の席に、髪をアップにし白いスーツをきれいに着こなしたご婦人がわたしにさりげなく一礼して席に着かれた。
わたしなどは、ようよう手に入れたチケット。しかしこのご婦人はご常連のよう。
身のこなしとたたずまいでわかろうというもの。
あー、歌舞伎座で観劇とはかくあるべき・・・
と、しみじみしていたのだったが、このご婦人がバッグから取り出して膝の上においたハンドタオルが、100回は洗濯したのではないかと思うほどのよれよれのものだった。
何故だ、なんでこれを持ってきたんだろう。
急にこのご婦人が、わたし同様しみったれた人間に見えてきた。



そして、わたしは家に帰ってまもなくチェストの引き出しを開けてハンカチ、ハンドタオルの選別と断捨離をしたのだった。





で、夕飯。
奥がわたし、手前がすーちゃん。
鰤の塩麹焼き、イカとアスパラの炒め物、ぬか漬け用のかぶの残りの葉っぱとわかめの味噌汁。